NGM+その他の欲望

日々のサムシングについてのスクラップブック。

「CONTINUE」最新号の田尻智インタビュー

CONTINUE」最新号(と言っても出たのは少し前だけど)の田尻智インタビュー第二弾がとても面白かった。前号の第一弾も面白かったけど、今回は容赦なく「清く正しくヘンタイな80年代サブカル少年」の田尻智が出てる。

ポケモン以降ただでさえ表に出てこなかった彼にロングインタビューをできただけでもかなりの手柄だと思うのだけれど、ミニコミ誌「ゲームフリーク」を始めたのは青山正明の「突然変異」に感化されたから、とか初っ端からさらっと発言しててたまらん!
そう、かつてJICC出版局の「ファミコン必勝本」で『クインティ』の紹介したときに、「敵キャラはこの映画を参考にしました」とかって『フリークス 怪物團』(当時は『フリークス 神の子ら』かな)のスチルを載せたりして全国の好奇心旺盛な小学生(俺とか!)の道を踏み誤らせたあの田尻智が帰ってきたのだ。
その他、当時住んでいた(東京のサバービアとしての)町田の話からボルチモアジョン・ウォーターズの話になったりしていろいろと興味深い話満載。ちなみに田尻智の愛読書は "Shock Value" だそうだ。邦訳は『悪趣味映画作法』のタイトルで青土社から出ていた(←買い逃した)。

「CONTINUE」は今あるゲーム雑誌の中では読み応えのある本だと思う。ただどうも、「太田出版」らしいオルタナティブに敢えてとどまっているきらいがあって時々歯がゆくなるのだけれど、ロングインタビュー記事はいつも抜群に面白い。今回は、そのいかにも「太田出版」の雑誌的オルタナティブな編集方針がインタビューイオルタナティブな面とばっちり共振して、すごく貴重なインタビューになっていたと思う。

※2005.09.09追記 その後、「CONTINUE」の田尻智インタビューは単行本にまとめられた。また、1997年に邦訳が刊行された『悪趣味映画作法』は、2004年になって新装版が刊行された。というわけで以下はアサマシ!