NGM+その他の欲望

日々のサムシングについてのスクラップブック。

シューティングばかりで他のゲームを遊ばないと、ジャックはロートルになる

 はてなダイアリー - ABAの日誌id:ABA:20040216)で取り上げられたからだと思うが、先日の記事(id:msrkb:20040211)でちょっと触れた「シューティングばかりやるようになったら、ゲーマーとしてはロートルという発言にいくつか反応があった。概ね同意というか、思い当たる節がある方が多いようだ。あーほんと、私なんかほんとヘタレゲーマーなんだけど、ちょっと気を抜くとシューティングにばかり手を出しちゃってる。
 ところでこの発言、どこで最初に目にしたか未だはっきりと思い出すことはできないんだが、たぶん2ch家ゲー板で細々と続いている積みゲースレでの名無しさん発言だったと思う。現行スレはこちら
 読んでもらえばわかるとおり、このスレはゲームを大量に買うにもかかわらず遊びもせずに積んでばかりいる業の深い人々が、「積む」ことに罪悪感を感じつつも背徳的な悦びを見出していくさまが赤裸々に語られている。厨房率が高いゲーム系板でも異色の、絶望と諦観と淫靡さが入り混じったスレだ(それはちょっと言いすぎだ)。私もごく普通の人から見れば「遊ぶ時間もないのにたくさんゲームを買う人」なのかもしれないが、このスレの住人に比べればはっきり言ってぜんぜんたいしたことはない。余裕しゃくしゃくってなもんだ。例えば以下の発言を見よ。

270 なまえをいれてください 2004/01/13 14:48 7WzzAcq5 mailto:sage
  スタッフロール、エンドロール見たら消化、
  スタッフロール、エンドロール無い奴は飽きたらその時点で消化したことにしてる。
  なんでRPGはもう積みまくり。

  やり込み要素の高いゲームなんかもはや迷惑以外のなにものでもない…
  エンディングが複数ある奴なんかも困る

 最後の2行に込められた痛々しい魂の悲鳴。わかる、わかるなあ……(ってわかるようじゃ危ないのだ!)。
 こんな、ゲーム好きというよりは買い物依存症気味な人たちが集うスレなので、大量に積んであるゲームをどうすれば効率的に消費できるかという話になることも多く、本末転倒はなはだしい話だが「プレイ時間が短くてクリアしやすいゲームばかり買うようにする」という答えが出てきたりするのだ。で、そういうゲームはなんだ?→そりゃもちろんシューティングだ!→そういや最近ちゃんと遊んだゲームってシューティングばかりだ……ってな話の流れで「シューティングばかりやるようになったら、ゲーマーとしてはロートル」というような意味の発言が出た、というような記憶がある。
 社会人になって一年目くらいは、本当にシューティングしかやってなかった気がする。重厚長大なゲームで遊ぶ時間がなかったからというのもあるが、夜遅く疲れて帰ってきたときには、ぼーっと何も考えずに弾を避けたりボタンをバシバシ叩いたりするのが、ある種の癒しになっていた。熱のこもった脳をクールダウンさせるために『ダライアス外伝』とか『サンダーフォースV』とか『怒首領蜂』とか『メタルブラック』とか『サイヴァリア』とか『プロギアの嵐』とか『ゼロガンナー2』とか、そんなのばかりプレイしていたのだ。
 クールダウンするためにやってるので、当然うまくはならないし、いきおいプレイ時間も細切れになる。するともう、RPGどころか最近のごく普通のアクションゲームでさえ、「1プレイの一区切り」がなかなか訪れなくて疲れてしまうようになった。昔のステージクリア型のアクションゲームと違い、ストーリー主導型や箱庭型のアクションゲームはなかなか「ここでひと休み」というところがないからだ。だから最後までプレイする気力が続かず、またシューティングに戻り、さらには昔のゲームで遊ぶようになってしまって、はいもうロートルゲーマー。ゲーム体力がた落ち。いかんいかん。
 さすがにあの頃よりかは回復したが、いずれにせよ社会人になってもゲーマーでいること・ゲーム体力を持ち続けることは、とても困難なことだと言えるだろう。現在学生の人がこのページを読んでいるのなら心して聞いてほしいが、クリアするのに30時間以上かかるゲームややりこみ要素満載のゲームを今後もプレイしたいなら、今のうちに大量にこなしておくことだ。選り好みせず、かたっぱしから、完全にクリアする。そうすれば、それらのゲームを効率よく片付けるスキルと、なにより「長いゲームをこなす」ための基礎体力がつく。社会人になって時間がぜんぜんとれなかったり他の素敵な趣味を見つけたとしても、一年半に1本のFFシリーズと数年に1本のドラクエくらいは最後まで遊ぶことができるようになる、かもしれない。私は学生時代にそこらへんのところを怠っていたので、今や『ファントム・ブレイブ』がいくら面白そうでも、プレイする前から諦めるしかないのだ。嗚呼。でも買ってしまうかもしれない。あーあー。