NGM+その他の欲望

日々のサムシングについてのスクラップブック。

ある地方の小学校給食

 大学のサークルの先輩、Kさんから聞いた話。
 自分の故郷がいかに田舎か、という話題で盛り上がっていたとき、Kさんは小学校時代の給食を例にだした。
「一年に一回、イルカが給食に出るの。フライみたいので」
 それは鯨の竜田揚げのことではないのか?と反論しても(いや、まあ僕らの世代で給食に鯨の竜田揚げが出るってのもまずないだろうけど)、絶対にイルカだった、献立表にも書いてあった、と言う。同じ県出身の子に「イルカ出たよねえ?」と同意を求めるも、そんなもの出るわけがない、先輩の住んでた地域だけですよと言われていた。
 たまに浜にイルカが打ち上げられることもあったそうだ。そんなときは漁師がイルカをさばいて、海沿いに住んでいる人たちで分け合って夕食の食材にしたという。最近は環境保護団体がうるさいのであまりおおっぴらにはやらないそうだが。
 昔の人は鯨が浜に打ち上げられると「海の神様からの贈り物」ということでありがたく頂いていたそうだが、今でもそういう習慣があるのだろうか。
 そして、イルカは旨かったのだろうか。味のことを訊くのを忘れていた。