「アフタヌーン」に連載されている瀧波ユカリの4コママンガ『臨死!!江古田ちゃん』。けっこう好きなマンガなんだが、作中であるタイプの女性のことを「猛禽」と呼んでいる。どういうタイプの人かというのは、以下の引用での説明がわかりやすいだろうか。
知らない人の為に説明しますと、女豹やメスライオンが必死で狩りをしていると、上空からふわーと近づいて来て、一気に獲物をかっさらう、それが猛禽ちゃんです。石鹸の香りがします、猛禽ちゃん。お酒弱いです、猛禽ちゃん。スカート膝丈です、猛禽ちゃん。
よしあしごと - 2005/7/5 (mofmof)
計算というよりは天然なのか、まあこういうタイプの人っているよなーってのはよくわかる。だが、どうも「猛禽」という言葉はそぐわないんじゃないかなと思ってた。「猛禽」ってのが獰猛なイメージを持ってるからだろうか。
さて、先日『犬猫』という映画を見た(「犬猫」OFFCIAL WEBSITE)。ぴあフィルムフェスティバルで賞を取った8mm作品を、同じ監督がセルフリメイクした映画だ。
あまり仲の良くない幼なじみの女の子・ヨーコ(榎本加奈子)とスズ(藤田陽子)。なぜあまり仲が良くないかというと、いつもふたりで同じ男を好きになってしまうからだ。このふたりが、ひょんなことから一軒屋で同居を始めるのだが……というお話。
いかにも(元)自主制作映画っぽい、こじんまりとしたちょっといい雰囲気の小品といった映画で、前はこういうの好きだったけど最近は物足りなく感じるようになってきたなあ……と思ってたら、後半で俄然面白くなる。未見の人の楽しみを奪いたくないのであんまり具体的にはかけないが、ヨーコが不器用にアプローチしている男をスズがものすごい勢いで持っていくシーンの鮮やかさには、思わず「うわー!」と声をあげてしまった。いやほんとに。まさに「上空からふわーと近づいて来て、一気に獲物をかっさらう」といった感じで、なるほど! これが「猛禽」か! いやまさに猛禽と呼ぶにふさわしい! とばっちり納得しました。
『臨死!!江古田ちゃん』の作者も『犬猫』の監督もどちらも女性ということで、このあたりの観察眼や表現のしかたはうまいな、血が通ってるな、と思いました。この映画、女子の皆様方はなるべく複数人で見ると盛り上がるんじゃないでしょうか。
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