NGM+その他の欲望

日々のサムシングについてのスクラップブック。

ネットには芳賀ゆいがいないから歯がゆいの

 いわゆるアルファブロガーと呼ばれている方々は違うかもしれないが、かつてのコジャレ系(プレテキストサイト)〜テキストサイト系〜ネタエントリ系Blogの流れの人や、あるいは一部のVIPPERって、これ断言しちゃってもいいと思うけど深夜ラジオのハガキ職人だったわけじゃないですかぁ?(私って○○な人じゃないですかぁ?語法) ぜったい中学・高校の頃はオールナイトニッポン2部やコサキンや伊集院の番組にせっせとハガキを書いてた人たちなわけですよ。毎週ドキドキしながらラジオの前に座ってエアチェックしながら(自分のハガキが読まれたらその部分を何度も再生して聴くため)思いついたネタをネタ帳に書きためていたわけですよ。放課後、まだ4時前だったら自転車飛ばして近所の郵便局に行って、窓口でエコーハガキ*1を10枚20枚単位でまとめ買いしてたような人たちなわけですよ。
 そんな人たちが90年代末頃から個人サイトを作るようになって、こっちのほうが金もかかんないし没になることもないし石川よしひろ裕木奈江はいないし(それはそれで寂しい)、まあいろいろやりやすいやってことで日本の個人サイト界隈は発展してきたわけだが。
 まあそんなことはどうでもいい。問題は今の世代のことだ。
 今の中学・高校生は深夜ラジオを聴いているのだろうか。正しくハガキ職人への道を歩んでいるのだろうか。私にはそれが気がかりでならない。なにせBlogブーム以降、個人がサイトを持つことはどんどん簡単になってきている。カトゆーその他一連のニュースサイトに連鎖リンクされて瞬間最大風速3000とか、ホッテントリ入りして被ブックマ数100越えとか、なんかの間違いで動ナビ入りしてサーバダウンとか、そういうことのほうが、大槻ケンヂにハガキを読まれて心霊生写真をもらうことよりも魅力的だという価値観・時代の空気が、若い世代に蔓延しているのではないだろうか。
 果たしてこのままでいいのだろうか。
 深夜ラジオのハガキ職人くずれだった人でなければ面白いエントリが書けない、などと言うつもりは更々ない。だが、訴えかける相手の顔が見えないインターネットよりも、リアルな「パーソナリティ」がいる深夜ラジオのほうが、人と人とのコミュニケーションを育むのではないだろうか。今こそ、バーチャルリアリティは悪である、深夜ラジオを聴いてハガキ職人になるべきであると、ハッキリと子どもたちに言わなければならないのではないだろうか。
 これは有名な話だが、堀江社長ニッポン放送を買収しようとしたのはオールナイトニッポンハガキ職人だったからだし、三木谷社長がTBSと経営統合をしようとしているのも、かつて彼がTBSラジオコサキンハガキ職人だったからだ。彼らはハガキ職人を経てブロガーになり、ついでにIT企業の経営者になったのだ。つまり、ハガキ職人の経験こそが、彼らのキャリアアップのための基礎体力になったのだと言える。
 ハガキ職人について知らない人は、一生金に苦労することになり、知っている人は、いともたやすく金儲けができるようだ。自分が豊かな暮らしをするためにも、是非身につけて欲しいことである。
 だから若者よ、いますぐ深夜ラジオを聴き始めよう!ハガキ職人の勉強を始めよう!!【了】

*1:広告付きで通常の官製はがきより5円安い。現在は45円。http://www.post.japanpost.jp/kitte_hagaki/hagaki/eco/index.html