http://www.h2.dion.ne.jp/~magara/project.html
池袋での一週間限定レイトショーには行けなかったものの、CS*1で放映していたやつを録画した人から借りて見た。二年間くらいかけてほぼ一人で作ったというフルCGの「特撮」短編映画。約30分。
正直なところ、映画作品としてはもっさりしすぎなところが多い。人物同士の会話シーンや回想シーンのカット割り、つなぎ方はかなりぎこちない。やっぱり人体のモデルに動きをつけるのはたいへんなためか、やたらと顔の(しかも目元とか口元とかの)アップで長い会話を繋げるのは、「特撮」を名乗るにしては微視的すぎないか、とか。
でもそういうところはおいといて、「昭和百年」の世界のディテールとか、適度にミニチュアチックな自衛隊の出撃シーンとか、宇宙怪獣対巨大ロボットとか、青い宇宙で大爆発とか、そういうハッタリ力(ちから)はよかった。特撮映画というよりは、「特撮映画」と聞いたときに我々が想起する光景や記号をぜんぶ詰め込んだデモムービー的で、そういう節操のないところは好きだ。
とまれ、むしろ観るべき……というかアピールすべきは若いオタなんじゃないのかなあ。あのCGに一番馴染むのは、物心ついたときにはPSが存在した世代じゃないかと思うのだが。
いい感じ博士。(仮) - [感想]「惑星大怪獣ネガドン」
そう、なんかゲームのデモムービーを編集して一本の映像にまとめたような感じはした。各シーンごとに見るとそれぞれに盛り上がりはあるけど、繋げて一本にすると均されて、全編わりとなだらかにゆるゆるとクライマックスっぽい。「クライマックス」というか、くらいまっくす、息を吐きながらくーらいまーーっくすーーみたいな。よくわからないうえに貶しているような書き方だけど。そういうところが面白かった。似たような感想は、『ファイナルファンタジーVII アドベントチルドレン』を見たときにも思った*2。
ところで、惑星大怪獣と聞いて、てっきりギララか、あるいはバイラスみたいなデザインの怪獣が出てくると思ってたんだが、使徒というかレギオンみたいな無機物っぽいデザインだったので意外だった。
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*1:日本映画専門チャンネル。12/10と13日にまた放映するようだ。http://www.nihon-eiga.com/prog/106340_000.html
*2:この話とは関係ないが、『アドベントチルドレン』では伊藤計劃・第弐位相のこの意見が面白かった→http://d.hatena.ne.jp/Projectitoh/20050904#p3