NGM+その他の欲望

日々のサムシングについてのスクラップブック。

『ケイン&リンチ2 ドッグ・デイズ』をかなり期待している

 以前、『ケイン&リンチ: デッドメン』について「ちょっと気になってるんだがどうかなー」というようなエントリを書いた(→ケイン&リンチ&タランティーノの仲間たち)。あのあと買って、実はつい最近まで積んでいた。で、今頃になってプレイしたんだが、ぶっちゃけ2010年に遊ぶようなゲームではなかったし、当時としてもかなり微妙というか、荒い、かなり荒い、しかも「荒削りの良さ」というのではない、単なる制作時間の不足からくる荒さばかりが目立つゲームだった。前掲のエントリにあわせて書くなら、『キリング・ゾーイ』あたりのビデオリリースにあわせて劇場未公開作を『キリング・ほにゃらら』みたいな似たタイトル・似たジャケットデザインで出しました、的なやっつけ感(しかも乗っかるのが『キリング・ゾーイ』あたりだというところでいろいろ汲み取ってほしい)。正直なところ、途中で放置している。
 だが、続編の『ケイン&リンチ2 ドッグ・デイズ』、実はこれが今一番、発売日を心待ちにしているタイトルなのだ。今回は前作からビジュアルの方向性をがらりと変えて、「YouTube風味」にしているというのが売りらしい。

だがゲームそのものに話を移す前に、Kane & Lynch 2のもう一つの要素が目を引くだろう。ビジュアル・スタイルが完全に刷新されていて、画質の悪いYouTubeのアマチュア・ビデオ風を狙ったものになっているのだ。

どういう事か説明しよう。カメラはアクションを間近で捉え、衝撃で激しく震える。ビジュアルが激しく乱れるのだ。当然HDではあるものの、まるでストリーミング動画のような処理がなされている。自分が撃たれると、ブロック・ノイズが発生したようになるのだ。過剰な光が発生すると光がピクセルに滲むようになるし、ステージ開始前のロード代わりに、バッファ画面まで表示される凝りようだ。

(中略)

この方向性が素晴らしいと思うのには、2つの理由がある。まず、Kane & Lynch 2に独特の見た目を与えている点だ。このユニークさは即座に目を引くだろう。他のゲームが鮮明で綺麗な映像を追い求める中、本作は荒々しさを表現しているのだ。それに、荒いテクスチャを上手く誤魔化してくれている。前作も見た目は悪くなかったが、特別凄いビジュアルというわけでもなかった。この続編をユニークにしているビジュアル上のトリックがなければ、ほぼ前作と同じように見えるだろう。


Choke Point | Kane & Lynch 2: Dog Days プレビュー

 この話を聞いた時点では「ふーん」という程度だったのだが、後日公開されたトレイラーを見て俄然興味が湧いたのだ。






 これはなかなかいいんじゃないか? ゲームのビジュアルの進化・深化がフォトリアル方面に偏っているなかでの傍流的な提案ではあるが、「YouTube風」というフィルターをかけることで生っぽい「リアル」を見せるというのはクレバーだと思う。単なる高解像度のフォトリアルとは別のベクトルの「リアル」あるいはリアル「らしさ」、時代と寝てる感の演出。まあYouTubeも今やHD映像が当たり前になったし、携帯電話のカメラでHD映像が撮れるわけだから、「今っぽさ」とは若干のズレはあるわけだけど。
 そうそう、パッケージアートもいいね。これはかなりチャレンジャブル。



 舞台は上海ってことで、日本語版もリリースされるもののこれはアジア版でしょう、ということでプレアジで予約した。まあでも、ビジュアル面だけ挑発的でゲームのメカニックは前作のままだったりするとかなりしょんぼりな感じだが、そのときはそのときで。

ケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズ

ケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズ

ケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズ

ケイン アンド リンチ2 ドッグ・デイズ