新宿の喫茶店でid:atozさんとだいたい半期ごとに行っている定例のビッグ対談*1の途中で、隣の席に3人組の若い男たちがやって来た。大声で会話してるんだが、その内容が「え、童貞? 君童貞なの?」「いや、童貞ではないんですが童貞みたいなもので」「あ、素人童貞!」「素人童貞かー」「そうなんですよ」「素人童貞、最近多いからね」「童貞みたいなもんだよね」「そうかー」とかいうもので、ちょうどそのとき俺は「人生ってのはねえ、やるかやらないか、0か1なんだよ、デジタルなんだ、どっちかしかないんだよね」とかろくろを回しながらいい話をしていたのだが、童貞話が気になりすぎて何を話しているのかわからなくなった(いや、その前からわからなくなってたのだが)。
その後も隣の席の三人は、女とセックス関係のことをけっこう大きな声で話していていたのだが、2人がアニキ風に助言というか「こうすればええんやでー」みたいなノリで吹かしまくり、もう1人が「なるほどー」とそれをメモしながら聞いている、みたいな感じだった。体育会系っぽい雰囲気がありつつも、ベースとして自己啓発っぽい空気があって、ああこりゃ、メモとってる素朴な彼氏が最終的に「レッツビギンやで! ポジティブや!!」とアムウェイ的なものに嵌めらてしまうんかな東京砂漠悪魔のKissとドキドキしてたのだが、別にそんなことはなかった。
最後あたりの話では「俺もね、君と同じようにナンパから始めたんだけどね、そういうときに大事なことってやっぱ“ありがとう”の心なんだよね。とにかく声をかけて……もちろんなかなか話を聞いてくれる子なんかいないよ? 基本ガン無視だよね。だから最終的に断られたとしても、最低限、話を聞いてくれたってだけで、そこに“ありがとう”なんだよね」「そう。そういう気持ちが大事。●●君はできてる?」「あー。つまり、中身のある男になれ、ってことですね」「そうそうー」みたいになってて、ろくろ回してる俺よりもなんかいい話になってた。だけどごめん、『チェリーナイツ』思い出しちゃった。
- 作者: 小田原ドラゴン
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/02/06
- メディア: コミック
- 購入: 2人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (7件) を見る
われらの時代・男だけの世界 (新潮文庫―ヘミングウェイ全短編)
- 作者: アーネストヘミングウェイ,高見浩
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1995/10/01
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 37回
- この商品を含むブログ (44件) を見る
*1:いい年した男ふたりが一杯のコーヒー/一瓶のビールだけで4時間粘る