NGM+その他の欲望

日々のサムシングについてのスクラップブック。

我は火を地に投ぜんとて来たれり

とびだせ どうぶつの森』。仕事から帰宅した夜中、南の島で金策の為に虫取り。南の島へ渡るには1000円払わなければいけないが、ここで珍しい甲虫などを捕まえて自分の村で売ればけっこうな金になるのだ。
そんなわけで虫を捕ってアイテム欄が一杯になるたびに島のカッパのところに戻って持ち帰り用のボックスに入れ、また外に出て虫を捕り……ということを繰り返しているうち、なんだか茫漠たる虚無感に襲われ、直後、垂直立ち上げ式に怒りが爆発した。俺は! 俺は目先の金の為に! こんなチマチマちまちました! 「作業」をしたいわけじゃないんだ! 視界が真っ赤に染まり、思わず「クソッ! クソッ! クズ! お前はクズなんだクソッ!」と口に出して3DSを罵る。横で一緒にプレイしていた妻が(は?)みたいな顔で俺を見るので、高らかに宣言する。「俺は燃やしてやるよ!」。この島を燃やしてやるのだ。アイテムにマッチはないのか(もちろんない)。じゃあ斧だクソッ! 島中の木を切り倒し、花の上を全力疾走して踏みつぶし、スコップで地面を穴ぼこだらけにしてやった。妻は「やめてよー」と言うが俺の怒りは収まらない。記念撮影だ。そのまま帰ったがカッパの奴らは文句ひとつ言わなかったな。
村に戻っても俺の中の重油のような怒りは晴れない。村の木を二三本切り倒したら、斧が壊れた(金の斧とか知るかよ!)。さらに怒りが募る。ならば長期戦だ。時間をかけて村を不毛の地にする。住民も一匹ずつ追い出す。そう、俺を新しい村長だと勘違いしたお前たちが悪いのだ。我この地に平和を与えんために来たと思うなかれ。我汝らに告ぐ。然らず、むしろ争いなり。今からのち一家に五人あらば、三人は二人に、二人は三人に分かれ争わん。父は子に、子は父に、母は娘に、娘は母に。俺の名は災い。俺の身中の百万の蝗を今、この森に解き放とう……。