NGM+その他の欲望

Nightcap Gamer's Memopad, そしてその他諸々についてのサムシング。

NGM+その他の欲望

高橋ヨシキ『スター・ウォーズ 禁断の真実』

スター・ウォーズ 禁断の真実(ダークサイド) (新書y)

 著者曰く、サブタイトル「禁断の真実」は営業側の要望で付けたタイトルだということで、別にそういったセンセーショナルな内容ではない。公開年ではなく、物語内の時代に沿って各作を語っていく構成(つまりep1から始まりep8までを語っていく。『ローグ・ワン』『ハン・ソロ』もそれぞれの作中年代に合わせてep3と4の間に配置)。

各作ごと、あるいはスター・ウォーズ全作を通じての突っ込んだ評論というわけではなく、著者一流の膨大な知識に裏打ちされたフワッとしたエッセイ、読み物といったところ。私自身は正直、スター・ウォーズにそれほどの思い入れがあるわけではないのだが、ep9鑑賞前のサブテキストとしてサクッと楽しく読むことができた。

 

旧三部作およびプリクウェルまではルーカスらオリジンを生み出した制作者の手にあったため、例えどんな内容であれファンは(最終的には)受け入れざるをえなかったし、制作者側も(結果はどうあれ)新しい挑戦ができた。

しかし、ルーカスの手を離れディズニーのIPとなって以降、関わるクリエイターたちはまず何よりも自らがこの超有名シリーズの新作を継ぐに相応しい者であるという正当性を、つまり自分もまた勉強熱心なファンボーイなのだということを、ファンコミュニティに対して必要以上にアピールしなければいけない状況があり、それはあまり幸福なことではないのではないか……という話が途中出てくる。これはスター・ウォーズに限らず、超有名IP(そう、“作品”というナイーブな対象ではなく“IP”というビジネスの問題だ)の続編をオリジンクリエイター以外の者が作り続けなければいけない現在のエンタメ業界全般に関しても言える話で、ちょっと気をつけて考えていく必要があることだろう。

 

ep9公開に合わせての出版ということで、急いでいたのか校正がけっこう甘い。誤記のためたぶん筆者の主張と反対のことになっている箇所が終盤にあり、そこはマイナス。

夢_2019

今朝見た夢。

 

かつて同じクラスだった中年男女20人くらいが、何十年ぶりかの同窓会的に山小屋に集まっている。その山小屋に集まるまでにちょっとしたタイムリミットサスペンス的なできごとがあって(ここらへんはもう忘れた)、そのおかげで20人はかつてのチーム感を取り戻したりして、まあ人生いろいろあるけど、俺たちあたしたちもなんだかんだで、うまいことやってこれたな、まあ良かった、みたいな感じでしんみり酒を酌み交わす。夜。と、そこへ巨大人食いヒグマが襲来。だいたい3つのグループに分かれて離れた場所で飲んでた中年男女を順繰りに食い殺していく。最初のグループは全滅、2つめのグループには猟銃を持った2人(一人はかつてのクラスで日陰者で、今回の同窓会でも他のメンバーとはちょっと距離を置いている)がいたので全滅を免れるが、手負いのヒグマは最後のグループ(ロッジの中で飲んでいる)へ向かう、追いかける猟銃2人組、ヒグマの頭へライフル弾と散弾を叩き込むが、ヒグマは脅威の生命力で頭半分吹き飛んでもまだ襲いかかる、その手にかかり、はらわたを散らして死ぬ猟銃2人組、やっとのことで力尽きるヒグマ、ロッジの中で飲んでいたメンバーもほとんどが食い殺されていたが、難を逃れた中の一人コニー・ウィリス(40代半ば、妙にかわいい)は、自らの紡ぐ物語とはまったく違う現実の理不尽な暴力を目にしてあまりの絶望にショック死してしまう、なんていうことだ、暴力は“曝される”だけで人を殺してしまうものなのか、それは人々の積み重ねてきた“物語る”という営為を嘲笑うかのような……だが、そんなことはない、これで終わってしまうわけではないということを、〈僕〉は知っている、なぜなら〈僕〉は、この“物語”に“二周目”があることを知っているから……〈僕〉はデイヴィッド・●●●●(忘れた)、MBAを取った後に一般向けビジネス啓蒙書を数冊書いてそこそこ売れた他は、特に目立った業績もない作家、ロッジの隅でこの地獄の光景を見ていた〈僕〉は、クラスのみんなを救うため、あの愛らしいコニー・ウィリスが絶望とともに死を迎えるのを阻止するため、“二周目”の物語を紡ぎ始める……というところで目が醒め、うーん、これはなかなか面白そうだが、こういうのは本当にベテランの手練れの作家じゃないとうまいこと書けないだろうな、とトイレで5分くらい考えていた。

 

あけましておめでとうございます。

キサナドゥー

ついさっき知ったので思わずメモとして更新してしまうが、オリビア・ニュートン=ジョン & ELOの「ザナドゥ」のサビの部分、俺は今日までずっと、

ザーナドゥ

ザーナドゥ

キッサーナドゥー

と歌っているものだとばかり思ってた。つまり「Xanadu」をザナドゥとキサナドゥ、と違う発音で歌って拍子を取っている、のだと思っていたのだ。カオス、カオス、ケイオス、みたいな感じね。洒落てるねー、と思ってた。で、さっきApple Musicのストリーミングで流れてきたときにたまたま歌詞情報見たら、キサナドゥーだと思いこんでた部分、「In Xanadu」だったよ。え、普通……普通すぎない?……

『ダンジョンズ&ドリーマーズ』邦訳PDFが無料公開中

コンピューターゲーム、そしてネットゲーム黎明期について、リチャード・ギャリオットジョン・カーマック、ジョン・ロメロらのキーパーソンの証言をもとに紐解くノンフィクション、『ダンジョンズ&ドリーマーズ ネットゲームコミュニティの誕生』(ブラッド・キング/ジョン・ボーランド 著)が邦訳刊行されたのが2013年末。なんと今年でもう15年も前なのだが、今でもまったく色褪せない面白さを持つ本であることは確か。

このたび、訳者である平松徹氏がこの本の邦訳PDF化し、無料で公開したとのこと(無料版PDFとは別に、カンパということで100円で購入できる版のPDFもある)。

2004年にソフトバンクパブリッシング(現SBクリエイティブ)から刊行された『ダンジョンズ&ドリーマーズ』の無償PDFです。

2018年に同社から著作権を返してもらい、原著者のBrad King氏より日本での配布を許諾していただいたので、当時のレイアウトを変え、独自にPDF化しました。

toru-hiramatsu.booth.pm

 

というわけで、すでに新品は市場にはないだろうから、未読の方はこの機会にぜひPDFで読んでみてほしい(そしてなにがしか得るものがあればぜひカンパを)。初版刊行当時、私が書いた感想文は以下のエントリにまとめてあるので参考までに。