・テレビゲーム@小説 テレビゲームが登場する小説を集めてみた(Exciteブックス)
こどものもうそうの米光一成氏(『ぷよぷよ』『バロック』の制作者)による、ゲームが登場する小説のブックガイド。
私が今までに読んだ「ゲームが登場する小説」で最も面白かったのは、ロシアのSF/幻想文学作家・ヴィクトル・ペレーヴィンの中篇「ゴスプランの王子さま」かな。コンピュータゲームと現実の境界が曖昧な世界で繰り広げられる、旧ソ連体制下の中央官庁職員の奇想天外な冒険、といったお話。筒井康隆のドタバタSFから関西風味を脱臭して社会主義国家の不条理ユーモアを足した雰囲気(?)で、とても面白いのでぜひご一読を。
↓「ゴスプランの王子様」が納められている短編集『眠れ』
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小説以外のフィクションに登場したゲームでは、ガイナックスのOVA『フリクリ』第二話で重要なモチーフとして登場した『ファイアスターター』というゲーム(ワンダースワン用らしい)がちょっと面白そうだった。
プレイヤーは人の姿に身をやつした火の神(と思いこんでる電波さん)。彼は自分を迫害する警察や消防士から逃げながら、現代のソドムとゴモラである(と思いこんでいる)悪徳の都市に火を放っていくというのがゲームの内容。ちらっとだけ映るゲーム画面を見る限り、オールドスクールな風味のあるアクションパズルの一種、といったところか。
このゲームの基本ルールはこう説明されている。「なるだけ多くの建物を燃やせ! だが街をすべて焼き尽くしてしまったらゲームオーバーだ。なぜなら街がすべて灰になってしまうと、君自身の居場所もなくなってしまうから!」。
「すべて焼き尽くしたらゲームオーバー」というのが足枷になってパズル的スリルが出てくるのだと妄想するんだけど、その足枷の必然性を「君の居場所がなくなるから」と説明するところが、とっても「ビデオゲームのルール」っぽくていいな。往年のナムコが出してそうだ。
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