NGM+その他の欲望

日々のサムシングについてのスクラップブック。

さようなら「ニンテンドー」

 合い言葉はウィー!(同じこと書いてる人が100人はいると見た)
 Revolutionと仮称されていた任天堂の次世代機の正式名称が「Wii」に決定された。って話は昨夜から本日にかけて更新されたゲーム系サイトのいたるところで語られているから今更特に付け加えることもないが、せっかくの記念だからなんか書いとこう。
 今までのゲームハードのイメージからはかけ離れた名称に賛否両論といったところだが、個人的には「ウィー」っていう音のフシギさよりも、正式名称に「ニンテンドー」という単語が入っていないことのほうが驚きだったよ。
 任天堂ファミコンの時代から、コンソール機の正式名称に必ず「NINTENDO」という単語を入れてきた(海外では)。そのおかげで「NINTENDO」というのは一企業の名前としてだけではなく、家庭用ゲームそのものを想起させる単語のひとつとして認知されている。
 今回、「NINTENDO Wii」ではなく敢えて「Wii」だけとしたのは、従来の「ゲーム機」のイメージから離れたいという意思の表れだろう。特に欧米においては、任天堂にとってこれはかなりチャレンジャブルな試みなんじゃなかろうか。今までの「NINTENDO」というブランドであり商品カテゴリである名前を捨て、新たな商品カテゴリをぶちあげるくらいの大事と言えるのかもしれない。「ゲーム」を食わず嫌いしている人やもうやらなくなった人に、今までの「ゲーム」的ではないゲームコンソール/ソフト作って受け入れてもらう、というDS以降顕著になってきた戦略をより前面に押し出してきたんだろうなとは思う(なにしろDSでさえ正式名称は「ニンテンドーDS」なんだから)。
 一方で、バーチャルコンソールGC互換などに見られるように、従来の「ゲーム」と完全に切り離されたハードというわけでもないのだが、どうも後ろ向きなのが気になる。ノスタルジー喚起装置としてのみ使われるだけで、いわゆるゲームゲームした「ゲーム」が出なさそう(出しづらそう)なのが、1980年代前半からゲームに触れてきた者としてはちょっと不安といえば不安だが……まだロンチタイトルもろくに発表されてないのにこんなことを心配してもしょうがないだろう。どうせロンチには『スーパーマリオWii』とか『マリオカートWii』とか『スマブラWii』とかそういうのばっかりだろうし。あとはケムコWiiにちゃんと参入するのかどうかだけが問題だ。