今年のTGSで何が一番びっくりしたかって、「G-cluster」の名がまたゲームマスコミに登場したことだ。実際にはフランスなどでサービスを提供しているそうだから別に消えていたというわけではないのだろうが、やっぱり「復活」という言葉を使いたくなる。しかも今度はWebサービスとしてではなく「G-cluster」という名のWi-Fi専用クラウドゲームハードを売るのだという(セットトップボックスみたいなもんだね)。HDMIでTVと繋ぎ、Wi-Fiに接続したらすぐに配信ゲームを大画面でプレイ可能、手持ちのスマフォやタブレット端末がコントローラになるぞ、というのが売り文句。Gaikaiが買収され、OnLiveが清算された今、まさかの復活。いやー驚いた。ちゃんと会場に足を運んで展示を見てくるべきだったかもしれないが、忙しかったので行けなかったのよ。
・“世界初のWi-Fiクラウドゲーム機”を謳う「G-cluster」がTGS会場に登場 - 4Gamer.net
・ブロードメディア株式会社のTGS 2012での展示用公式サイト
G-clusterは2004年に発表された日本発のクラウドゲーミングサービス*1。いや、当時はまだ「クラウド」という言葉自体が使われてなかったか。次世代ゲーム配信サービス、みたいな説明だった。その当時、実際G-clusteを使って配信されたPS2版『機神咆吼デモンベイン』体験版をプレイして書いたエントリと、その文中でもリンクしているファミ通.comの記事をリンクしておこう。
・特別企画:新世代ゲーム配信技術“G-Cluster”の魅力に迫る! - ファミ通.com
GaikaiやOnLiveとは違い「G-cluster」というWebサービスを運営していたわけではなく、いくつかのブラウザゲーム系ポータルサイトやビデオオンデマンドサービスと提携してゲーム配信技術を提供するというビジネスモデルだったため、あまりG-clusterという名前が前面に出ることはなかった。そんなわけでこう言っちゃなんだが地味な存在だったわけだが、カプコンやジャレコなどとも提携して大作ゲームの体験版やレトロゲームの配信なども行っていたので、そこらへんで目にすることはときどきあった。今、自分のはてブなどの見ると、とりあえず2007年頃まではちらほら見た感じ。
その後は日本国内よりも海外(ヨーロッパやアジア)にターゲットを移したようで久しくその名を聞かなかったが、急にこんな形で「復活」するのでびっくりしました、というお話。ハード自体は2013年春に発売だそうだが、さてどうなるか。とりあえず、何年後かの自分に向けたメモとして、こんなニュースがTGS 2012ではありました、というエントリでした。
(冒頭の画像引用:http://tgs.broadmedia.co.jp/)