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一人バブルのAbemaと100億溶かした元会長と

元大王製紙会長・井川意高氏、賞金500万円&負けたら丸刈りの麻雀大会に参戦

headlines.yahoo.co.jp

 大手製紙会社・大王製紙の元会長の井川意高(いかわ・もとたか)氏が、30日にAbemaTVで放送される『坊主麻雀<第三弾>優勝賞金は500万円!負けたらその場で坊主!』(後7:00~深1:00)に出演することが、明らかになった。

 井川氏は大王製紙の取締役会長だった2010年から11年にかけ、カジノでの使用目的で子会社から総額106億8000万円もの資金を借り入れた事実が発覚。会長職を辞任した後の11年11月、会社法違反(特別背任)の容疑で東京地検特捜部に逮捕され、13年6月に最高裁で上告が棄却、懲役4年の実刑判決が確定し収監。昨年12月に仮釈放された。

 井川氏と卓を囲むのは、野球賭博への関与で相撲協会から解雇された元関脇の貴闘力、元競輪選手の中野浩一氏、実業家の堀江貴文氏。賞金500万円をめぐり、負けたら“坊主”というシビアな麻雀対決に挑む。

(中略)

 AbemaTVを運営するサイバーエージェント社長で『坊主麻雀』初代王者の藤田晋氏は「今回は見るほうが面白い。まさか本当に出てくれるとは思わなかった。一生見ることができない世紀の対決だ」と期待を寄せる。番組MCを務めるのは、プロ雀士の資格を持つお笑いコンビ・アンジャッシュ児嶋一哉

 

こういうニュースを見ていると、今のIT系企業の中ではサイバーエージェント/Abema TVがバブル期のようなヤケクソ気味のイケイケドンドンを一社でやってるのなーと思ってしまう。あやかりたいものですなあ。

ところで、井川意高は記事引用のとおり会社の金を100億も使い込んだ人で経営者としては完全にクズなんだが、俺はこの人が収監される前に書いた事件の告白本『溶ける』を単行本刊行時に読んでいる。しかもちゃんと新刊で買って。なんでそんな本を? と自分でも思うが、やはり会長という立場にも関わらずカジノで会社の金を100億溶かすというのは、それはもう脳が焼き切れるほどの賭博の彼岸を見てきたのだろうから、そのときの心情を知りたかったのだろう。

が、俺が読みたいカジノでの話は冒頭と最終章にちょこっとで、あとは創業家に生まれての半生記&経営者の自慢系ビジネス指南、という内容なんですよこれが。普通のビジネス書、経営哲学本みたいなノリで、いろいろ苦労したけど頑張って成功した! みたいな話が続いて、なんかこいつ偉そうなこと書いてるけど会社の金100億溶かしたクズなんだよな……と思うと不思議な気分になれました。あとはまあ、ギロッポンでの有名人との交友録なんかがつらつらと書かれています。まだ有名になる前のAKBの子たちを見かけたことがあるけど、あの子らはおっさんに奢ってもらうのうまいねー俺は静かに飲むのが好きだから関わらなかったけど……みたいな俺クールアピールを随所に挟む感じで、マジでどうでもいいわ! と思いました。

そんなわけで、井川意高『溶ける』おすすめです。最近文庫に入ったようですし。

 

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録 (幻冬舎文庫)

熔ける 大王製紙前会長 井川意高の懺悔録 (幻冬舎文庫)