NGM+その他の欲望

日々のサムシングについてのスクラップブック。

HPの「Wolf Security」Web CMはおっさんASMR的に最の高なので見ろ! 今すぐ見ろ! という話

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これ、広告キャンペーン期間が終わったら消されてしまうかもしれないから早めに見てほしいが、今やっているヒューレット・パッカードのセキュリティソリューションのWeb CMがいい。

最近ちょくちょくTwitterの広告で流れてきて、見るとはなしに見ていたら妙にクセになってしまった。サイバー犯罪者が出てきて、テレワークで仕事しているビジネスパーソンの家庭や、出社抑制でガラガラになった会社で孤独に作業する情シスの部屋に「侵入」し、カメラ目線で「HPのセキュリティソリューションが入ってたら俺も悪さはできないんだが……」的なことをうそぶく、といった内容だ。

 


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このサイバー犯罪者、一見小綺麗で穏和なインテリ初老男性っぽい風体だが、内に秘めた暴力性や野蛮さがその所作に時折垣間見えるといった役作りで、とってもいい感じだなー、これはみんな好きな感じの悪役造形だろう、と思ってたらなんとクリスチャン・スレーターだった。iPhoneの小さな画面で見てたから最初は気づかなかったよ。どうやらドラマ『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』でスレーターが演じたキャラクターをイメージした配役らしいですね。このドラマ、Amazon Prime Videoの視聴キューに入れたまますっかり忘れていたので、今度見てみるか。

さらに、日本語吹替は渡部篤郎がやってて、近年の「食えない悪役」をやるときに見せるあの独特のクッチャクチャした言い回し&喋り方でやってて、これはもう最高としか言いようがない。おっさんASMR風味を強く感じるので、おっさんASMRが好きな人はすぐに見ろ!

渡部篤郎のこの独特のクッチャクチャ喋り芝居、俺が最初に見たのはドラマ『銭の戦争』での消費者金融社長役のときだったが(たぶんその前からいろんな作品でその萌芽は覗える)、近年はTVで見るときはだいたいこの芝居なような気さえする(別にそんなことはないんだが)。あ、吹替が渡部篤郎だという公式の情報はどこを見てもないんだが(HPのキャンペーンサイトにも、スターダストプロモーション渡部篤郎プロフィールページにもない)、この声とクッチャクチャ喋りで渡部篤郎じゃなかったらそれはもう詐欺だと思うので渡部篤郎だと思います(ていうか渡部篤郎じゃなかったらCMディレクターはなんでこんな渡部篤郎のクッチャクチャ喋り芝居に寄せた演技を指示してるんだって話だ)。でも、全然違う人だったらごめんね。ごめんなさい。

まとめとしては、クリスチャン・スレーターのいい感じのサイバー犯罪者芝居に渡部篤郎のクッチャクチャ喋り吹替がついておっさんASMR味がたいへん濃厚なのでおっさんASMR好きは今すぐ見ろ! ということです。たぶん広告キャンペーン終わったら消えちゃうので。以上おしまい。

 

シン・エヴァンゲリオンを見に行く

9年前。

明日から『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』が始まるわけだが、俺は今週末には見ないつもりだ。なぜとっとと見に行かないかと言えば(中略)ごめん嘘。いろいろ言い訳みたくダラダラ書いてきたけど、ほんとはヱヴァQというかエヴァンゲリオンに対して、できれば今の世間の喧噪の中で向き合いたくないからなんだよ……独りで見て、独りで受け入れたいからないんだよ! 35歳にもなってめんどくさいアレなんだけど、こればっかりはしょうがないんだよ! だから俺はこの週末は野火ノビタの同人誌を読んで過ごすよ! ごめんな!

 

今のところほとんど完璧に情報を遮断している。直接の感想はもちろん、ヱヴァQに関する界隈の雰囲気自体どうなっているのかまったく知らない状態だ。何も知らない。
とりあえずTwitterRSSリーダーはてなアンテナなど「偶然目に入る」危険性のあるものはこの一週間ほとんど見なかった。モニタ上で「ヱ」もしくは「エヴ」あるいは「エバー」という文字列を認識した瞬間に視線を斜め上に移動する術を身につけたし(つまり最悪三文字以内に回避)、そもそもスクロールホイールを回すときは三白眼になって周辺視野でテキストをサーチしていたのだった。今年35歳なのに。三白眼でホイールきゅるきゅるいわせてた。あと通勤時など人の多い場所に行くときは常にイヤフォン。たまっていたPodcastの消化がはかどったわー。(中略)これくらいやっていると、なんかもうこの世界にはエヴァンゲリオンなんて存在しなくて、俺だけがその存在しない何かについて心かき乱されているような気分になってくる。だがこの時を待っていた。そろそろいいだろう。もういいだろう。もう俺は映画館に行ってもいいだろう。

 

『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』に臨むにあたって、まったく同じことをやっている。3月8日の0時から一切Twitterを見ず、ネット全般見るときも画面の中央から目をそらして周辺視野で見るようにしている。在宅勤務中心、出社は週一か二というのもあって近所のコンビニやスーパーに買い出しに行く以外は家からほとんど出てないし、時事ニュースとかトレンド情報的なテレビもラジオも視聴してない(3/8以前に放送したものの録画とかPodcastばかり視聴してる)。

その結果として、シン・エヴァンゲリオンなんてこの世に存在しないかのような気分になっている。だって誰もエヴァについて何も語ってないしさ。そんなことなんてあるだろうか。シン・エヴァンゲリオンが公開されたってのに、誰もそのことについてなにも話してないなんてさ……。でもタイアップキャンペーンとかで街中の普通の店にレイとかアスカとかの等身大ポップやポスターが貼られているのを見かけると、ギョッとするんだよね。たまの出社の日の朝は会社に着くまでにだいたい3回くらいギョッとしている。

9年前は

なんかもうこの世界にはエヴァンゲリオンなんて存在しなくて、俺だけがその存在しない何かについて心かき乱されているような気分になってくる

という境地に至ったが、あれから俺も年を重ね、さらに先の領域に到達したことをひしひしと感じている。人の進化に限界はないのだ。つまり、この世にはエヴァンゲリオンなど存在せず、そしてまた、であるからこそ、この俺の中にもシン・エヴァンゲリオンなぞまったく存在しないのだ。この認識が完全に定着した。事ここに至り、真にフラットな気分で立ち会うことができるように「成った」と言っていいのではないか。

すでに本日の上映の座席を予約している。あと数時間だが、俺の心は凪いでいる。今朝起きたときには、もういっそのこと、見なくてもいいんじゃないか、俺はもう、別にエヴァンゲリオンなんてどうとも思ってないんじゃないか、という気分にさえなった。

 

予約投稿されたこのエントリが公開されるころ、俺はまさに『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』を見ている。